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2026/03/18

審査落ちを防ぐために! 化粧品LPの「NG表現」チェックリスト

審査落ちを防ぐために! 化粧品LPの「NG表現」チェックリスト|薬機法ライティングコラム

化粧品LPの制作において、「この表現は薬機法的に問題ないだろうか?」「広告審査は無事に通るだろうか?」と不安を感じたことはないだろうか。
LPは商品の魅力を最大限に伝える場であると同時に、薬機法や景品表示法といった厳格なルールの遵守が求められる。

「ルール」と聞くと、つい「表現の自由を縛る制約」と捉えてしまいがちだ。
しかし、クリーンな表現は審査をスムーズにするだけでなく、ユーザーからの信頼を勝ち取るための効率的なブランディングにもなり得る。

今回は、LPを「上から下まで」スクロールする流れに沿って、どこをどうチェックすべきかを解説していく。
記事の最後には、実務でそのまま使える「化粧品広告セルフチェックシート」も用意したので、ぜひ参考にしてほしい。

1. キャッチコピー・FV(ファーストビュー)

キャッチコピーや大見出しなど、ユーザーが最初に目にするファーストビュー(FV)は、媒体審査で最も厳しく見られる箇所のひとつ。
だからこそ、特に慎重な表現が求められる。

効果効能の訴求

「細胞から若返る」「シミが消える」といった肌の構造や機能への直接的な訴求は、広告審査において極めてリスクが高いと言える。
また、治療を想起させるような表現も、化粧品の定義を逸脱するためNGとなる。
化粧品が謳えるのは、あくまで「肌をすこやかに保つ」「うるおいを与える」など、56項目の効果効能の範囲のみ。
これを超える表現は「医薬品的な効能」と誤認されやすく、審査落ちの典型的な原因となる。

権威性の表示

「売上No.1」「満足度No.1」といった記述やアイコンの配置にも気をつけたい。
客観的な調査根拠がないまま掲載してしまうと、景品表示法上の優良誤認表示とみなされるリスクがある。
また、「医師推奨」といった表現にも注意が必要だ。
化粧品広告において医師の推薦を謳うことは、薬機法および医薬品等適正広告基準で規制されているため、たとえ事実であっても慎重に扱う必要がある。

2. ボディコピー

商品への理解を深め、ユーザーの共感を得るボディコピー。
しかし、ここにもつい陥ってしまいがちな「薬機法の落とし穴」が存在する。

「悩み」訴求

「具体的な悩みの提示」はユーザーの共感を呼ぶために有効な手法だが、化粧品広告においては慎重な表現が求められる。
たとえば「ニキビ、アトピー、アレルギーでお悩みの方へ」といった疾患名を直接挙げるPR方法は、広告表現としてリスクを伴う。
これらは「この商品を使えば治る」という医薬品的な効能を誤認させるおそれがあり、広告審査においても厳しく制限される傾向がある。

ビフォーアフター画像

以前は一律でNGとされていたビフォーアフター画像だが、2017年の医薬品等適正広告基準の改定により、一定の条件下で掲載が可能となった。
ただし、以下のルールを逸脱しないよう細心の注意が必要だ。

  • 化粧品において認められる56の効能効果の範囲内であること
  • 効果発現の時間や効果持続時間の保証とならないようにすること
  • 安全性の保証となり得る表現は避けること
  • 予防効果には使用しないこと

たとえば、洗顔料で「使用前(汚れが目立つ状態)と使用後(汚れが落ちてスッキリした状態)」を並べて掲載することはOKとされている。
これは「汚れを落とす」「洗浄する」という、化粧品の定義に基づいた事実の提示だからだ。
一方、シミ・そばかすを防ぐ効果がある薬用の化粧品であっても、「紫外線を浴びる前(シミのない状態)と、紫外線を浴びた後(シミが目立たない状態)」といったビフォーアフターを掲載するのはNGとなる。
これは、たとえ認められた効能であっても、「予防効果」をビフォーアフターとして視覚化すること自体が不可能であるためだ。

参考:
医薬品等適正広告基準の解説及び留意事項等について | 厚生労働省
医薬品広告等に係る適正な監視指導について(Q&A) | 厚生労働省

成分の浸透表現

前提として、化粧品の浸透範囲は「角質層(角層)まで」となる。
そのため、「美容成分が肌の奥まで届く」「真皮まで浸透」といった表現はNGだ。
また、浸透範囲が角質層を超えているような誤解を与える図解イラストも審査落ちの原因となるため、クリエイティブ全体での整合性に注意したい。

3. クロージングコピー

化粧品のLPにおいて、クロージング=購入直前の最後の一押しは、ユーザーの納得感と安心感を高める重要なエリア。
「論理的な納得」と「感情的な安心」を正しく設計することが、CV率の向上とブランドの信頼性確保に直結すると言えるだろう。
ここでは、特に見落としがちな法的注意点について整理したい。

お客様の声(クチコミ)

化粧品に関する体験談で表現できるのは、あくまで「使用方法」や、香り・テクスチャーといった「使用感」の範囲となる。
「アトピーが治った」「2週間で肌が白くなった」といった効果効能を想起させる表現は、薬機法違反となる可能性が高いため注意したい。
また、「肌にハリが出た」といった化粧品に認められた効能の範囲内であっても、体験談として掲載する場合はNGとなるため、慎重な判断が必要だ。
その他、「個人の感想です」という打消し表示を添えればすべて解決するわけではなく、広告主として掲載した時点で、その内容には責任が伴うことを認識しておきたい。

Q&A

ユーザーの不安を解消するのに役立つQ&Aだが、その内容には注意が必要だ。
たとえば「肌が弱いのですが、問題なく使えるでしょうか?」という問いに対し、「当社の製品は、どなたでも安全にお使いいただけます」といった回答には要注意。
化粧品の広告において、「すべての人が安心して使える」といった安全性を保証するような表記は禁止されている。
また、「万全」「完璧」のような万能性を意味する表現や、化粧品に認められた効果効能を逸脱するような表記もNGとなるので注意したい。

期間限定キャンペーン

「今月限定!」「〇日まで!」といったキャンペーンは、ユーザーの背中を押す有効な手法だ。
しかし、実態がないまま毎月繰り返し開催されている場合は注意しなければならない。
これは、景品表示法の有利誤認表示として判断されるケースがあるためだ。
期間限定を謳うのであれば、その根拠を明確に定義し、適切に運用することを心がけたい。

定期コース

「初回無料!」などのキャンペーンを行う際、定期購入であることや解約の条件等を小さな文字で隠すように記載することは、ユーザーの信頼を損なう原因となる。
購入ボタンの近くなど、ユーザーの目につきやすい場所に「何回続ける必要があるのか」「解約の方法は何か」を、誰でも読める大きさでハッキリと記載することが大切だ。

現在、定期コースに関する特定商取引法の規制は厳しくなっている。
ユーザーが購入前に条件を正しく認識できるよう、コースの詳細を明確に記載することを覚えておきたい。

参考:特定商取引の改正についてー通信販売規制を中心にー

【保存版】化粧品LP・薬機法&景表法セルフチェックシート

LPの公開前や審査に回す前に、以下のポイントをチェックしておこう。
うっかり使いがちな表現を修正するための、一つの目安として活用してほしい。

1. キャッチコピー・FV(ファーストビュー)

□ 「細胞から若返る」「シミが消える」など、医薬品的な効能や治療を想起させる表現はないか。
□ 「No.1」などのランキング表記に対し、調査主体や時期などの客観的根拠を近くに明記しているか。
□ 「医師推奨」など、医師や医薬関係者の推薦を謳う表現を用いていないか。

2. ボディコピー

□ 「アトピー」「アレルギー」など、治療を必要とする具体的な疾患名を悩みとして挙げていないか。
□ 浸透表現を用いる際、「角質層まで」という範囲がセットで記載されているか。
□ 図解イラストにおいて、浸透範囲が角質層を超えているような誤解を招く演出はないか。
□ 化粧品における「56項目の効能範囲」を超えた過度な訴求はないか。
□ 予防効果の視覚化など、ルールを逸脱するようなビフォーアフター画像を使用していないか。

3. クロージングコピー

□ 「お客様の声」「体験談」は、あくまで「使用方法」や「使用感」の共有に留まっているか。
□ キャンペーンの限定表示に対し、実態に基づいた明確な根拠やルールが設けられているか。
□ 「初回無料!」等のオファーに対し、継続回数や解約条件などの重要事項を隠さず、読みやすいサイズで明記しているか。

まとめ:ルールを知れば、表現の可能性は広がる

広告の審査基準は、日々厳格化している。
しかし、ルールを正しく理解することは、決して表現を縮小させることではない。
むしろ、何がNGで何がOKなのかという「境界線」を明確にすることで、迷いのない、より鋭い表現が可能になるはずだ。

「どう書けば売上(CVR)を落とさずに、商品の魅力を誠実に伝えられるか」

この視点こそが、マーケターの腕の見せ所と言える。
ルールを正しく理解し、守るべきラインを意識することで、LPをより確実にユーザーへ届けられるようになるはずだ。

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